完全なる平等とは、非常に恐ろしいことである。
「出る杭は打たれる」という、有名な諺がありますよね。
どんなに卓越した能力を持っていても、周りからは嫉まれ非難されてしまうという諺。
似たようなもので、「喬木は風に折らる」という諺もあります。
現在の日本でもこの風潮は強く残っており、互いに相手の足を引っ張り合っています。
「井の中の蛙」的な仲間意識を持ち、自分達が理解できないものを許そうとしないのです。
噛み砕いて言うならば、
「俺らそんなん知らんし、なんでお前そんなに詳しいん?キモッ」
こんな感じ。オタクが気持ち悪がられる原因のひとつとしても捉えられます。
自分が小学5年生くらいの頃、こんな事件がありました。
当時から熱烈な野球ファンでしてね、休み時間に友達と野球の話をしてたんです。
「キヨシ君(仮名)ってプロ野球のチームどこが好きなん?」
軽い気持ちで訊いてみました。すると、
「そりゃあカープに決まっとるじゃろ!前田とかが好きなんよ」
まぁ地元ですから、カープファンが多いのも頷けます。
「前田カッコええよね、俺はロッテが好きじゃけぇジョニー黒木が好き」
って返しました。すると、今度は予想外の答えが。
「ジョニー黒木って日本人?俺知らんし。てかロッテってコアラのマーチかよw」
どうやらキヨシ君(仮名)は、黒木投手どころかマリーンズ自体知らなかったみたいです。
当時は万年Bクラスな弱小球団でしたから、ロッテ=お菓子だったんでしょうね。
ってことは初芝とか小坂も知らんのか!ふざけんな!お前とは野球の話なんかできん!
なんてことは死んでも言わないし、そもそもそんなことは全く思ってません。
「えー、ロッテ知らんのん!千葉ロッテマリーンズって球団があるんよー」
上から目線に聞こえてしまったのが、気に障ったのでしょうか。
その場では特に何もありませんでしたが、数時間後衝撃の告白を聞くことに。
ほら、「帰りの会」ってあるじゃないですか。所謂ホームルーム的なもの。
その中に「イヤだったこと、悲しかったこと」という、恐怖のコーナーがありました。
おそらく経験者の方も多いのではないかと思うのですが、
これがまた酷い無理難題の押しつけ場で。「謝れ!」「・・・」の繰り返しですからね。
とにかく、無言の圧力と集中攻撃が非常に恐ろしい。俺は犯罪者なのか?
糾弾の常連となっていた自分のことですから、場数はそれなりに踏んでいました。
しかし、それでも尚後味の悪い恐怖感が残ってしまうのです。
そして上記の会話があった日の、帰りの会でのこと。
「今日、茂樹君(本名)が、えー、ロッテ知らんのん!って言ったのがイヤだったです。とにかく謝って下さい。」
いやいやいや、そんなに怒ることか。意味が分からない。というかそのとき直接言ってよ。
今のどこかおかしくなってしまった自分でしたら、
「先公共々論破してやるかのう!そもそもなんだこのコーナー!ふざけとるんか!」
なんて明らかに論点のずれた反論をしてしまいそうですが、こんな自分も当時は優等生。
「えー、ロッテ知らんのん!って言ってごめんなさい」
シューマッハもビックリの速さで、何も分からぬまま謝りましたよ。
流石、伊達に場数を踏んでないぜ!帰りの会のプロをナメんじゃねぇ!
こういうものは、とにかく下手に出ていれば面倒なことにならない。
変に反論などしてしまえば、下校時間まで被告人気分を満喫とかザラでしたからね。
内心「俺、そんなつもりで言ったんじゃないんだけどな」とか思ってましたが、
今思うとあの判断は非常に賢い。無駄な反論は、無駄な論争を呼ぶ。
そう、「出る杭は打たれる」のです。
それは小学生の世界でも、大人になっても、日本に住んでる限りは変わらないこと。
自分にとっては常識でも、その常識はあくまでも自分の中でしか完結しない。
そんな偏見を押し付けあっていても、仕方ありません。
しかし、他人とズレてることがそんなに悪いことなのでしょうか。
「長いものには巻かれろ」的な精神には、未だに疑問を感じざるを得ません。
- 2008/04/27(日) 21:29:15|
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